【2025年版】AIプレゼンツール比較。PowerPoint派が選ぶべきはCanvaかGammaか?

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最近、AIプレゼンツールって、すごく増えた気がする。正直、もう全部は追いかけられない。

でも、ずっとPowerPointを使い続けてきた身からすると、「本当に乗り換える価値、あるの?」って、つい考えちゃうんだよね。慣れたツールが一番だし、今ではパワポにもCopilotっていうAI機能が入ってるし。

ただ、周りでもCanvaとかGammaの名前を聞くことが増えてきた。なんか、プレゼンの作り方が根本から変わる、みたいな話も聞くし。 ちょっと気には、なってる。

だからまあ、ちょっと重い腰を上げて、自分なりに調べてみた。あくまで「パワポが基準」の人間から見て、CanvaとGammaがどう見えるのか。そんな感じのメモ書き。

そもそも、なんで今さらパワポ以外を?

うん、まずそこだよね。PowerPointって、もう「プレゼンソフト」っていうより、「思考ツール」の一部みたいなところがある。箇条書きで頭の中を整理して、そのままスライドにして…っていう流れが、体に染み付いてる。

Microsoftももちろんその辺は分かってて、Copilot in PowerPointを出してきた。 Wordファイルからプレゼンを自動生成したり、要約してくれたりする。 これ自体はすごく便利。でも、なんて言うか、「パワポの枠の中」での進化、っていう感じがするんだよね。

一方で、新しいAIツールは「時間の使い方を変える」って言われてる。資料作成の時間を大幅に短縮できるから、もっと内容を考えることに集中できる、とか。 実際、AIツールを使うとデザイン時間が40%削減されて、コンサルタントは25%早く仕事を終えられた、なんてデータもあるらしい。

ゼロからデザインを考えたり、いい感じの画像を探したりする手間がなくなるなら…たしかに、それは魅力的かもしれない。

プレゼン作成の「これまで」と「これから」:思考の整理から解放された時間
プレゼン作成の「これまで」と「これから」:思考の整理から解放された時間

で、CanvaとGamma。似てるようで、全然違う。

それで本題のCanvaとGamma。どっちも「AIがプレゼンを作ってくれる」っていう点では同じ。 でも、触ってみると、思想が全然違うことに気づく。

Canvaは、もともと総合的なデザインツール。 Instagramの投稿からポスターまで、何でも作れる。その一機能として、AIによるプレゼン作成機能「Magic Design」が加わった感じ。

対してGammaは、AIでドキュメントやプレゼンを作るために生まれてきたツール。 こっちは「AIファースト」。まずAIに作らせて、人間が手直しする、っていうのが基本の流れになってる。

この出発点の違いが、使い心地のすべてを決定づけてる気がする。

Canvaの場合:パワポに「ちょい足し」する感覚

まずCanvaから。CanvaのAIスライド作成は、「Magic Design」っていう機能がメイン。 いくつかキーワードを入れると、それに合ったデザインのプレゼンを数パターン提案してくれる。

いいなと思うのは、テンプレートの豊富さ。さすがデザインツールだけあって、提案されるデザインがおしゃれ。 パワポでありがちな「いかにもテンプレート」感が薄い。自分でゼロから作ると、どうしても素人っぽさが出ちゃうけど、Canvaを使えば、そこは簡単にクリアできる。

操作感も、パワポに似てる部分があって、そんなに戸惑わない。テキストボックスをいじったり、画像を差し替えたり。 パワポで作った資料に、Canvaでデザインだけ「ちょい足し」する、みたいな使い方もアリだと思う。

ただ、AIの生成能力は、どちらかというと「デザインのアシスト」がメイン。文章や構成も作ってはくれるけど、結構あっさりしてる。 だから、結局は自分で中身をしっかり考えないといけない。まあ、当たり前っちゃ当たり前だけど。

パワポからの乗り換え、っていうよりは「パワポと併用する強力なデザインアシスタント」っていう立ち位置が、一番しっくりくるかな。

Gammaの場合:「もうパワポいらないかも」って思わせる何か

次にGamma。こっちは、Canvaとは体験がまったく違う。 最初にやることは、プレゼンのタイトルとか、伝えたいことを文章で入力するだけ。 そうすると、構成からテキスト、画像まで含んだプレゼンが、本当に一瞬で出来上がる。

初めて使った時、ちょっと驚いた。たたき台を作るスピードが、尋常じゃなく速い。パワポで1時間かけてやってた骨子作りが、1分で終わる感じ。

Gammaの面白いところは、「スライド」じゃなくて「カード」っていう単位でコンテンツを管理するところ。 縦にスクロールしていくウェブページみたいな形式にもできるし、もちろん普通のスライド形式にもできる。 この自由さが、パワポの「A4横」の制約から解放してくれる感じがして、新鮮だった。

ただ、弱点もある。AIが生成する内容は、たまに的外れなことを言ってくるし、事実確認は必須。 それと、デザインは綺麗だけど、ちょっと没個性的になりがちかな。 みんながGammaを使い始めたら、「あ、これGammaで作ったな」ってすぐ分かるようになるかもしれない。

でも、アイデア出しの壁打ち相手としては、最高かもしれない。「とりあえずAIに作らせてみて、そこから考える」っていう新しいワークフローが生まれそう。 これは、パワポのCopilotとも、Canvaとも違う体験。

AIプレゼンツールがもたらす、思考プロセスの変化
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ぶっちゃけ、乗り換える「めんどくささ」の話

で、結局どっちがいいのか、って話なんだけど。パワポに慣れた身からすると、一番気になるのは「乗り換えコスト」…というか、めんどくささだよね。

機能だけじゃなくて、そういう「体感」の部分を比べてみたのが、この表。

比較ポイント Canva AI Gamma
AIによる生成 デザインの提案がメインな感じ。テンプレートにいい感じにテキストを流し込んでくれる。 中身は自分で考える前提。 構成から丸ごと作ってくれる。 「とりあえず作って」ができる。でも、時々変なこと言うから確認は必須。
デザインの自由度 めちゃくちゃ高い。素材も豊富。 こだわり始めると時間が溶けるのはパワポと一緒。 テーマを選ぶだけできれいに仕上がる。楽ちん。でも、逆に言うと、細かい調整はちょっと苦手かも。
パワポとの連携 (エクスポート) 一応できる。でも、Canvaで使ったフォントとかが置き換わったり、レイアウトが崩れたりすることがあるらしい。 結局PDFが無難かも。 これもできる。 でも、Gammaの「カード」形式の良さが消えちゃう感じ。パワポに持っていく前提なら、最初からパワポで作った方が早いかも。
学習コスト パワポユーザーなら割とすぐ使える。直感的。 これも簡単だけど、パワポとは考え方が違う。 「スライドを1枚ずつ作る」って感覚を捨てる必要がある。
価格 (無料プラン) 無料プランでもAI機能は使えるけど、回数制限とかがある。 でも基本的なデザイン機能は十分使える。 サインアップ時に400クレジットがもらえる。 1回プレゼン作ると40クレジットくらい消費するから、お試しには十分。

こうして見ると、どっちも一長一短だよね。特にパワポへのエクスポートが完璧じゃないってのは、結構大きな問題かもしれない。会社でパワポ形式での提出が必須、みたいなルールがあるうちは、完全な乗り換えは難しいかな…。

海外と日本、なんか評価が違う?

あと、ちょっと面白いと思ったのが、海外のレビューと日本のIT系記事で、少し評価のニュアンスが違うこと。

ZapierとかPCMagみたいな海外のレビューサイトを見ると、Gammaの「ゼロから全部作ってくれる」革新性を高く評価している論調が多い気がする。 「プレゼンテーションのあり方を変える」みたいな。

一方で、日経クロステックみたいな日本のビジネス向けメディアの記事だと、Canvaの「デザイン性」や「既存業務への取り入れやすさ」に注目が集まっている印象。 もしかしたら、日本ではまだ「AIはあくまでアシスタント」っていう見方が主流で、デザイン品質の向上とか、作業の効率化っていう、地に足の着いたメリットが好まれるのかもしれない。 もちろん、これは僕の勝手な印象だけど。

新しいテクノロジーに対する期待感と、現実的な業務への適用っていう、文化的なスタンスの違いが見えるようで、興味深い。

選び抜くべきは、自分の仕事の「核」に合う道具
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結局、どっちを選べばいいのか

いろいろ見てきたけど、結局のところ「パワポ派がどっちを選ぶべきか」に対する答えは、一つじゃないみたいだ。

もし、あなたが「パワポの操作感は好き。でも、デザインが苦手でいつも時間がかかる」ってタイプなら、まずはCanvaを試してみるのがいいと思う。 パワポでの作業を補強してくれる、優秀な相棒になるはず。

もし、あなたが「そもそも、毎回ゼロから構成を考えるのが面倒。アイデアの壁打ち相手が欲しい」ってタイプなら、Gammaは革命的な体験をもたらしてくれるかもしれない。 プレゼンの作り方が、根本から変わる可能性がある。

まあ、僕自身は…たぶん、当分はパワポを使い続けると思う。でも、新しい企画のアイデアを練る時とか、デザインに凝った1枚が欲しい時とか、そういう場面でGammaやCanvaを「飛び道具」として使う、っていうのが現実的な落としどころなのかな。うん、たぶんそうだ。

…あなたなら、どっちの「めんどくささ」を選びますか?

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