最近、ちょっと思ってたんだけど…なんか、ソフトウェアのあり方が静かに、でも根本的に変わってきてる気がするんだよね。うん。僕らが毎日使ってる「アプリ」っていう形そのものが、もう終わりに向かってるんじゃないか、って。
画面があって、アイコンをタップして、メニューを選んで…っていう、あの当たり前だった操作。それがどんどん消えていってる感じ。で、その代わりに、もっと見えない、空気みたいなソフトウェアが増えてきてる。
今日は、その「インビジブルSaaS」っていう、まあ、僕がそう呼んでるだけかもしれないけど、その概念について少し話してみたい。これは、たぶん、インターネットの経済を根っこから変える、かなり大きなシフトの始まりだと思うんだ。
TL;DR
要するに、ソフトウェアが「画面」から解放されて、僕らが意識しないうちに、会話とか、ちょっとした指示だけで目的を達成してくれるようになる。そういう未来がもう始まってるって話。
そもそも「インビジブルSaaS」って何?
えっと、つまりね、「インビジブルSaaS」っていうのは、AIエージェントとか、チャットのインターフェースの中で動くソフトウェアのこと。伝統的な、あの…ダッシュボードとか、ログイン画面とか、そういう「ユーザーインターフェース」が一切ない。なのに、ちゃんと価値を提供してくれる。
これまでのアプリやサービスより、もっとずっとユーザーの近く、まさに「今、これが欲しい」っていう瞬間に現れる感じかな。
- ダッシュボードを見て分析する、とかじゃなくて。
- いちいち会員登録して、パスワードを思い出す、とかでもなくて。
- とにかく、使う上での摩擦がほとんどない。
僕らが普段使ってるワークフローの中に、ごく自然に溶け込んでくる。必要な時に、必要な場所で、解決策だけをポンと提供してくれる。そういうイメージ。マジでどこにでも現れるようになると思う。
もう既にある、いくつかの例
「そんなの本当にあるの?」って思うかもしれないけど、もう初期の兆候は出てるんだよね。アメリカの例が多いけど、例えば…
- AskPerplexity:X(旧Twitter)で「@askperplexity」ってメンションつけて質問すると、スレッド内で直接、かなり詳しい答えを返してくれる。わざわざGoogleで検索し直す必要がない。これ、最初の1週間で1200万インプレッションもいったらしい。すごいよね。
- LovableBuild:これもXで、「こういうサービスのランディングページ作って」みたいに頼むと、本当にその場で作ってくれる。普通なら何日もかかる開発サイクルが、会話だけで終わる。これは…うん、ただのチャットボットじゃない。
- HeyPat:これはもっと個人的なアシスタントに近いかな。SMSとかWhatsAppで質問すると、データに基づいた答えをくれる。運営してるDappierっていう会社は、こういう対話型のサービスを収益化する基盤を作ってるみたいだね。
重要なのは、これらが単なる「おしゃべりAI」じゃないってこと。Xみたいなソーシャルな場所をインターフェースにして、ちゃんとした「製品」が提供されてる。正直、これがインターネットの経済とか、今のSaaS企業を全部ひっくり返す、新しいサイクルの始まりだと思うんだ。
これまでのSaaSと、何が違うの?
頭を整理するために、ちょっと比べてみた。これまでのソフトウェアと、これから主流になるかもしれない「見えない」ソフトウェアの違い。
| これまでのSaaS | インビジブルSaaS | |
|---|---|---|
| どうやって使う? | まあ、いつものやつ。アプリを開くか、サイトにログインして、自分で操作する。 | こっちは違う。AIエージェントに話しかけるとか、SNSでメンションするとか。向こうから来てくれる感じ。 |
| インターフェースは? | ダッシュボード、メニュー、ボタン…うん、おなじみの画面がある。 | 基本、ない。会話そのものがインターフェース。だから「インビジブル(見えない)」。 |
| 登録とかは? | ほぼ必須だよね。メールアドレスとパスワードの管理、正直うんざりする時も。 | いらないことが多い。いきなり使える。この手軽さは、本当に大きい。 |
| 価値の提供 | 「ツール」を提供してくれる。あとは自分で頑張って、って感じかな。 | ツールじゃなくて「結果」そのものをくれる。作業を肩代わりしてくれるイメージ。 |
| お金の払い方 | 月額課金とか、年額プランがほとんど。 | 使った分だけ、とか。質問1回いくら、とか。もっと柔軟になりそう。 |
一番の変化は「答え」から「アクション」へ
でもね、本当にすごい変化は、ここからだと思うんだよね。
今のAIエージェントって、まだ「答え」をくれるのが中心。質問したら、何か返してくる。便利な時もあるけど、まあ、ただの遊びで終わることも多い。「ジブリ風の画像作って」とか、そういうの。
でも、本当のシフトは、AIが単に答えるんじゃなくて、僕らのために「アクション」を、つまり具体的な作業を、見えないところで実行し始めること。
例えば、こんな感じ。
- 「この中古車、相場より高くない?」って、ある自動車評論家のXアカウントに聞くと、インビジブルSaaSが裏で市場価格とか近所の在庫、割引情報を全部調べて、「はい、あと5%は値切れますね」って即答してくれる。
- 「この家の賃貸情報なんだけど、本当の月々のコストって、いくら?」って聞くと、AIが住宅ローンや税金、保険料を計算して、なんなら与信チェックまで走らせて、リアルな費用を教えてくれる。
これって、単に「Google検索が便利になった」っていうレベルの話じゃないんだ。静かに、でも確実に、Salesforceとか、SUUMOとか、マネーフォワードとか…そういう巨大なサービスがやってきたことを、アプリを開かずに代替していく可能性がある。
ユーザーは、もうアプリを開かない。自分がソフトウェアを使ってるってことすら、意識しなくなるかもしれない。ただ、欲しかった「アクション」と「結果」が、見えない形で手に入るだけ。
収益化はインタラクションの瞬間に起きる
で、これ、どうやってお金にするの?って話だけど、インビジブルSaaSは、収益化の仕方も変える。
もっと即時的で、文脈に合った形になるはず。例えば、AIの回答の中に自然にアフィリエイトリンクが埋め込まれてたり、APIへの問い合わせ1回ごとに課金されたり、会話を通じてリード(見込み客)を獲得したり…。Xのアカウント経由で、サービスそのものを完結させて売る、とかね。
こういう新しい配布モデルと収益化モデルを支えるために、さっき名前が出たDappierみたいな会社が、リアルタイムでやり取りを収益化する基盤技術を作ってる。うん、ここは大事なポイントだね。
裏側の仕組み:MCPって知ってる?
で、これを実現するための、まあ裏側の仕組みみたいな話もあって。それが「Model Context Protocol(MCP)」っていう考え方。
ただLLMが賢いだけじゃ、リアルタイムで意味のある応答はできない。AIには「ライブな文脈」が必要なんだ。例えば、今の株価とか、今日の天気とか、ユーザーが今どこにいるか、とか。
MCPっていうプロトコル、まあ「お作法」みたいなものがあると、AIエージェントは…
- 生きてるデータストリームにアクセスしたり、
- 他のサービスのAPIを叩いてワークフローを動かしたり、
- もっとパーソナライズされた、文脈に合った応答を返したりできる。
これがないと、AIの答えって、なんか古かったり、的外れだったりする。でも、MCPみたいな仕組みがあれば、AIの答えやアクションが「生きてる」感じになるんだ。
じゃあ、僕らはどう考えればいい?
この新しい時代に入っていくにあたって、もし何かを作ってる人なら、いくつか考えてみるといいかもしれない。
- 自分のプロダクトって、AIエージェント経由で提供できないだろうか?
- 自分が提供してる価値って、あの…伝統的なUIがなくても届けられるものだろうか?
- ユーザーとの接点で、その場で収益を上げる準備はできているだろうか?
もし、これらの質問に「はい」と答えられるなら、たぶん、もうインビジブルSaaSを作る道の上にいるんだと思う。
うん。まあ、そんなことを最近考えてる。インビジブルSaaSは、ソフトウェアがどう届けられ、どう見つけられ、どう収益化されるか、その全てを変える地殻変動なんだと思う。ダッシュボードはもういらない。サインアップもいらない。ただ、結果だけがそこにある、みたいな。そんな未来がすぐそこまで来てる気がするんだよね。
最後に、ちょっと考えてみてほしいんだけど…
もしAIが、ただ「答える」だけじゃなくて、何でも「やってくれる」としたら、あなたは何を頼みますか?コメントで教えてくれたら嬉しいな。
