飛び火リスク湾岸地域、NASA画像と新マップで高危険エリアを客観分析

NASAの衛星画像でわかる、湾岸地域の飛び火リスクが最も高いエリア

ロスガトスの丘の上、サンタクルーズ山脈のどこかに住んでいるラース・グントヴェットさんたち。その周辺、なんとなく高い火災リスクがあると感じていた人も多かったが、最近発表された新しい火災リスクマップでは、風に運ばれる火の粉による危険性がとても高いエリアとして示されていた。NASAの衛星画像を使ったその地図は、主な火元からかなり離れた住宅地でも、強風や湿度が低い時には思わぬところから飛び火する可能性があることを示している。

彼自身—年齢は五十代後半くらいという話だった—学校関係の仕事をしていて、自宅周辺の草木はずいぶん前からしっかり手入れしてきたらしい。近所にも似たような意識を持つ人がそこそこいるみたい。ただ、その地図を見るまでは「これで十分だろう」と思っていたそうだ。でも実際には、「家そのものももう少し何かできるかもしれない」と考え直すきっかけになったと言っていた。

取材日は六月初旬。あの日も天気は安定していた記憶がある。オルダークロフトハイツという場所で彼と話した時、周囲には緑も多かったけれど、それだけじゃ安心できない…そんな空気感だった気もする。どうやら、この地域だけでなくベイエリア全体でも同じような課題意識を持つ家庭が少なくないようだ。細かな数値よりも、「ざっくり言えばかなり危険度は高め」くらいの認識で語られていた印象が残っている。

まあ、それぞれ対策は違うし、正解も一つじゃない。ただ、新しい情報やデータによって、人々が自分なりに暮らし方や防災への向き合い方を見直す場面は今後も増えてくるんじゃないかと思う。

2017年のタブズ火災や今年のLA火災が教える飛び火の恐ろしさ

あの、サンタローザのコフィーパークが焼失した出来事、何年も前だったかな、多分七年くらい前?あの時は大きな火災で、燃えたものが風に乗って高速道路を越えて飛んできたらしい。六車線ある道をまたいで火の粉が届いたとか聞いたけど、その数字も正確か自信ない。ロサンゼルスでも今年に入って似たようなことがあったみたい。

火災といえば、本体の炎より先に灰や小さな火種――英語だとエンバーズとも言うし、ファイアブランドなんて呼び方もする――そういうものが結構遠くまで飛ぶことは昔から言われてる。庭木やベランダの鉢植えなんかにも、それらが落ちて火事になることも多いみたい。谷を挟んだ向こう側とか、坂下で燃えてるだけなのに、自宅の屋根や壁にポツポツ火種が降ってきたりするケースもあるようだ。サンノゼ州立大学で山火事について研究しているクレイグ・クレメンツさんという人によれば、「一つ二つくらい飛び込めば屋根裏から家全体に延焼することも珍しくない」と話していた気がする。

NASAエイムズ研究所とサンタクララ郡ファイヤーセーフ協議会(こっちは非営利団体だったと思う)が共同で作成した地図があって、それを見ると、どういう植物や植生密度ならエンバーズになりやすいか、おおよその分布まで示している。でも、その情報もまだ発展途上らしいし、全部正確とは限らない感じだった。

最近は、この現象自体への注目度が高まってきてる印象。ただ完全な対応策みたいな話は今のところ耳にしない。本当に、どこから突然降ってくるかわからなくて、不安になる人も多いんじゃないかな…。

Comparison Table:
項目詳細
新しい火の粉マップカリフォルニア消防局よりも詳細な地図で、発端となる場所を示す。
衛星写真の利用植生の密度や種類が表示され、火災リスクを評価するために使用されている。
危険植物コヨーテブラシ、ユーカリ、アカシアなどが火災時に危険とされている。
防火対策コントロールドバーンや防火帯づくりによってリスクを低減する計画がある。
地域住民の声草木を刈ったとしても飛び火の恐れがあり、不安を抱える人々が多い。

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NASAと消防団が協力して作った飛び火発生予測マップの仕組み

火が降ってくる時、もしそれがかなり密度の高い、中心部がやたら熱そうな炭だった場合には、まあ爆発みたいに弾けて炎を撒き散らすこともあるらしい、とNASAエイムズの地球科学者でマップ作成を主導したクリストファー・ポッターさんは話していた。こういう炭が飛んだ先で草むらや家屋などに燃え移る可能性も無視できないみたい。

最近、ベイエリア周辺のどこが「火の粉」を生み出しやすいか示した地図が出てきた。NASAエイムズ研究センターとサンタクララ郡ファイヤーセーフ協議会の共同作業で、その地図によると赤っぽい部分ほど危険度高めとのことだった気がする。

気候変動とか色々あって、この数年だけでもカリフォルニア州内で特に大規模な山火事や被害の大きかったもの、そのほとんど――数字で言えば大体八割とか十件近く――はここ数年に集中しているという声も耳にする。専門家によれば、この新しい地図情報は現場の消防関係者や住民にとっても役立つ場面がありそうだ、そんな感想もちらほら聞こえてきたような気がする。

赤いエリアほど危険! 飛び火が家を次々と燃やす理由

南ベイのどこが特に火災に弱いか、専門家たちは話していた。サラトガやロスガトス、あとはロスアルトスヒルズとか、モーガンヒル、それからギルロイも入るらしい。サンノゼの中ではアルマデンとかコヨーテバレー、そのほかウィローグレンも。ポッターという人が言うには、「あそこは山から火が来たら、家々を次々焼いてしまうような場所」だそうで。別の日だったかな、サンタクルーズ山地のロスガトス南側―オールダークロフトハイツ地区なんて写真でも見たけど、木々と家屋が混在している印象。

それと同じく、東ベイならオークランドやバークレーの丘陵地帯だとか、あとサンリアンドロ・オリンダ・モラガ・プレザントンあたりも危ないと言われているっぽい。半島ならウッドサイドやポートラバレーなどが挙げられていた気がするし、更にマリン郡のロスバレーなんかも名前が出てきた。でも、市街地の中心部は大体コンクリートばっかりだから、大きな火災に巻き込まれるケースは少ないみたい。ただその外れや周辺部となると話は別で、多くの住宅地がまだ燃えやすい状況にあるようだ。

ちなみにポッター氏自身は、「ロスアルトスやマウンテンビューまで燃えることを心配している」と言っていた覚えがある。その理由としては「ロスアルトスヒルズ付近にはものすごい量の草木がある」ってことだった。ただし彼も絶対そうなるとは限らない、と前置きをつけていたと思う。

全体的には、「明確な安全圏」というより「条件によって脆さを露呈する地域」が多いんじゃないかな…そんな雰囲気で議論されていた記憶。

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サラトガやロスガトスは要注意? ベイエリアで最も危ない街リスト

火の粉が飛びやすい場所、まあ、いわゆる危ないゾーンみたいなものだけど、そういうエリアって他の地図にもけっこう出てくることが多い印象かな。カリフォルニア州の消防関係の地図とかでも見かけたような記憶があるし、正確な数は分からないけど、結構な割合で重複してる感じ。もしかすると全部じゃないかもしれないけど、似たような範囲を指していることもあるっぽい。最近だと七十ヶ所とかそれ以上に細かく分けて載せてたりする場合もあった気がする。まあ、その辺りちょっと曖昧なんだけど、大体そんなイメージかな。

オークランドヒルズも例外じゃない、コンクリートジャングル以外は全て危険地帯

新しく作られた火の粉に着目した地図が、どうやら従来より細かく、周辺地域や景観にまで影響を与える火災の“発端”となるような場所を示しているらしい。スタンフォード大学ウッズ環境研究所のマイケル・ワラ氏によれば、「強風などで大量の火の粉が飛ぶときは、一~二里くらい離れた場所にもかなり飛び火することもある」といった話を耳にしたことがある。サンノゼ・ウォーターという水道会社でロスガトス・クリーク流域の管理担当をしているジャレッド・ルイスさんは、その地図はカリフォルニア消防局が出しているものより数段詳しく見えるので、新たな危険エリアを割り出す手助けになっているみたいだ、と語っていた。

何でも、この地図づくりには衛星写真が使われていて、森だったり低木だったり草原だったり―そんな植生の種類ごと、それぞれどこまで密集してるかも分かるようにされているそうだ。また、昔から燃えやすくて遠くまで火の粉を運びやすい植物なんかもデータとして反映されていて、NASAとか米国地質調査所(名前ちょっと違うかもしれない)なども追加情報を提供しているという。最近こういう技術はじわじわ進歩してる気がするけど、本当に実際どこまで役立つかは場合によるんじゃないかな。

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従来の防火マップと何が違う? 飛び火特化型マップの画期的なポイント

サンフランシスコ湾周辺でどんな植物が育つのかについて、農務省の話があった。まあ、この地域ではよく見かける植生、例えばコヨーテブラシだとかユーカリ、あとアカシアやマンサニータ、それからパイン系もいくつも含まれているらしい。ダグラスファーなんかもそうだった気がする。実際には、これらの植物が火災時に危険な火の粉を出しやすいという指摘が前からあったみたい。

地図を作る理由はいくつかあるようだけど、一番は多分コントロールドバーンとか、防火帯づくり、それと樹木の間引きや剪定などで火災リスクを下げていこうっていう考え方っぽい。特に住宅街や商業エリア、そのすぐ近くだと何か対策したほうが良さそうだ、とセス・シャレさん(サンタクララ郡ファイヤーセーフ協議会CEO)は語っていたと思う。「火の粉なんて、ほんのちょっとでも遠くに飛ばなくても被害になることあるから…」みたいな趣旨だったかな。

それと、この新しい地図自体が自治体とか民間所有者への“説得材料”にもなるんじゃないかとも言われていた。つまり、「必要なら協議会に委託してこういう作業を進めませんか?」という流れになればいいな、くらいの期待感も感じた。ただ、それほど劇的な効果になるとは限らないし、実際には色々調整も要りそうだなと思う人もいるみたいだった。

ユーカリや松ぼっくりも凶器に? ベイエリアに蔓延する危険植物たち

スタンフォードのワラ氏が話していたんだけど、家がたくさん燃え始めると、その時点でかなりの量の火の粉が自分たちで発生するみたいだよ。彼は、住宅のすぐそばでも積極的に野焼きを行うべきだと言っていた気がする。ファイアセーフ協議会?あそこは新しい地図にさらに情報を重ねようとしているそうで、例えば出入りしにくい場所とか、アルダークロフト・ハイツみたいな年季の入った家が多くて火に弱そうな地域もリストアップしようとしているらしいよ、とシャレットさんが言ってたと思う。全体的な火の粉リスクマップを州内で作れればいいという声もある。NASAエイムズでは、過去の火災時によく吹いていた風向きや風速を調べているところで、「ここは特に火の粉が飛びやすい上に、乾燥期には七十キロ近い強風もしょっちゅう吹くらしい」とポッターさんは語っていたけど、それも毎回じゃなくて一部期間だけなのかもしれない。まあ全部確実とは言い切れないけど、いろんな断片的なデータを組み合わせて危険度を探っている感じだったかな。

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サンタクルーズ山地、ロスガトスよりちょっと南寄りのオルダークロフトハイツという辺りで、ガリー・ハワードという人が暮らしている。年齢は七十近いみたいだ。昔は電子関係の事業をやっていたけど、今はもう引退して奥さんと娘さん(多分成人してる)と一緒に木造の家に住んでいるそう。

彼の家のまわり、草や藪なんかをほぼ全部刈って地面むき出しにしてあるけれど、それでも安心とは言えないらしい。飛んでくる火の粉って、本当にどうしようもない時がある、とガリーさんは話す。「全然問題ないこともあるし…でも状況によっては被害がかなり大きくなる場合もあってね」とため息まじりだったかもしれない。

六月初めごろだったかな、記者っぽい人たちが来てこの地域について色々聞いて回ってたとか。日付が確かだったかどうか…まあ、そのくらいの時期には違いなさそう。山間部だから火事への心配がいつも頭から離れない、と誰かが言っていた気もする。他所ではあまり知られてない場所だけど、それぞれ何となく自分なりに備えて暮らしている様子だった。

「飛んでくる火の粉なんて予測できない」住民たちの本音と不安

(ダイ・スガノ/ベイエリア・ニュースグループ)なんとなく、まだ朝の早い時間帯だった。たぶん六月初旬、いつものように出版された感じがする。具体的な時刻は覚えていないけど、ちょうど夜明けからあまり経っていない頃だった気もする。発表自体が本当にその日だったかどうかは人によって記憶が違うこともあるみたいで、とにかくそんなタイミングで記事が世に出たという話だ。

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