SNS利用制限議論 16歳以下の全面禁止案が抱える課題と現実的対策

政府連立与党が16歳以下のSNS利用制限で対立している現状

ニュージーランドで最近、ソーシャルメディアの利用制限について話題が出ているみたいだ。なんでも、十代半ばより若い人たちの利用を抑えようとする案が持ち上がっていて、その中心にはナショナル党のリーダー、クリストファー・ラクソン首相がいるんだとか。ただ、この提案はパートナー政党のACTとは意見が割れていて、ACT側のシーモア氏は「単純すぎるし間違っているかも」とやや否定的な様子。

どこかで見た話題だと思ったら、ごく最近オーストラリアでも似たような法律が作られたらしい。そこでは十五歳以下くらいの子ども達に対しSNSを禁止する動きになったみたい。でも、このテーマはオセアニアだけじゃなくて、イギリスやアメリカなど色んな国でも議論されてるよう。賛成派や警察関係者、それから政治家まで巻き込んであれこれ意見が分かれている感じ。

ラクソン氏としては、「若者にとってネット空間が必ずしも安全とは言えない」…そんな考えで年齢確認を義務づける案を出した形なんだけど、議会内ですぐ審議されるとも限らないっぽい。それにしても世界的に若者とネットとの距離感について改めて考える流れになりつつある――そんな印象だろうか。細かな数字まではよくわからないけど、大体この辺りのお話だった気がする。

若者のオフライン時間増加には意義があるが全面禁止は本当に効果的か

若い世代がネットから離れることに意味があるという意見も、SNSが社会全体に与える影響について心配する声も、どちらにも一理はありそう。でも、全面的な禁止措置で期待されているような結果になるのかは、実のところよく分からない。禁止を推し進める理由はいろいろ挙げられてきたけれど、その中でも「依存症」という言葉はちょっと強く使われすぎじゃないかなと感じることもある。Before 16という団体だったか、SNSをタバコと同じように扱うべきだと言っていて、公衆衛生上の問題として考えているみたい。ただ、その比較には少し違和感が残る。そもそも依存症と診断されるには結構厳しい基準があるらしく、大多数の若者たちはSNSに夢中になっているとはいえ、それを本当の意味で「依存」と呼ぶには無理がありそう。日々習慣的に使ってしまう――それくらいなら、多くの人が経験していることでしょうし。もちろん、中にはやめたくても難しい場合もあるみたいだけど、「ほぼ全員が深刻な依存状態」なんて話ではないみたいですね。この辺りの線引きは曖昧で、人によって捉え方も違ったりするので、一律禁止という極端な方法が有効なのかどうかは疑問が残るところです。

Comparison Table:

テーマ	内容
SNSの影響	他人と自分を比べることで気分が落ち込むことがあるが、全員がそう感じているわけではない。
モラルパニック	新しい技術の登場で社会の決まりごとが揺れることがあり、SNSに対する行動規範も曖昧。
デジタルスキルの重要性	SNSを禁止すると若い世代のデジタルスキル習得機会を失う可能性。特に多様な背景を持つ子どもには重要な役割。
年齢確認制度	オーストラリアで施行予定だが、個人情報保護と年齢確認の仕組みは未解決な部分あり。
ネットから離れる能力	SNSから距離を取ることは今の時代において重要なスキルになりつつある。

SNS依存症の議論は喫煙との比較で本当に妥当なのか

デジタル体験を食べ物に例える、という話があるけど、それって全部のやりとりや影響をちゃんと表しているわけじゃなさそう。ネット上のことは「ドーパミンの快感」とか、まるでお菓子みたいだっていうニュアンスもどこかに入っている気がする。リアルな経験よりなんとなく価値が低いとか、身体によくない感じも漂うね。クリストファー・ラクソン首相が未成年、特に十六歳未満の子たち向けにSNS禁止案を出したらしい、何かの記事で写真付きで見かけた覚えがある。

でも考えてみれば、「SNSにさらされてしまう」みたいな言い方もちょっと一方的すぎないかなと思ったことある。フェイスブックやX（昔ツイッターだったやつ）、TikTokとか、そういうプラットフォームをただ浴びているだけ…というよりは、自分から使い方を探ったり意味づけたりも結構多いんじゃないかなあ、と。外へ出て突然日焼けしちゃうような受動的なものとは違う印象も受けるし、人によっては影響される部分と、自分で何か作り出したり選んだりする部分と両方ありそうだよね。それぞれ色々考えながら使っている人も少なくない気がするし、一方向じゃ語れない面もまだまだ残ってるような…。

SNSは受動的な『曝露』ではなく能動的な意味形成ツールだという視点

日常生活の中で、SNSは誰かの支えにもなるみたいですね。たとえば家族と離れて暮らしている人が、海外にいる親戚とやり取りしたり、普段の雑談や、ちょっとした愚痴を吐き出せる場所になっていたりすることもあるそうです。友達との繋がりを感じたり、アイデンティティ形成に役立つと言われることも。ただ、その一方で「SNS禁止」を後押しした本として知られるジョナサン・ハイト氏の『不安な世代』という書籍が少し話題になったことがあります。この本では、SNS利用と若い世代――だいたい今二十代半ば以下くらい？――の不安や憂鬱感が高まっている現象について、何か因果関係があるように書かれていたみたいです。でも実際は、この主張には反論も多くて、「他にも理由はいろいろ考えられるんじゃないかな」と指摘する声もしばしば見受けられます。関連性はありそうだけど、それだけでは説明できない気配というか…。最近だと気候変動とか格差拡大とか、不安定な社会情勢などもあって、一つの要因だけに絞るのは難しいかもしれませんね。全部が同時期に重なって起きている印象なので、本当のところどうなのかはまだよく分からない部分も残っています。

『不安世代』の主張には科学的根拠が曖昧な部分がある

どこかで聞いた話だけど、こういう要素って、一つ一つを切り離して調べるのはなかなか難しいらしい。たとえば、SNSが悪者にされがちなのも、そのへんが理由みたいだ。何となく、細かい違いとか見落とされちゃうこともあるし。

それに、人によってネット上で感じることってバラバラなんじゃないかな。批判する人たちは、ほぼ全員が嫌な思いをしているかのように語りがちだけれど、実際には七十通りくらい色んな体験があるようにも思えるし。「全員がそう」っていうより、ごく一部のケースに引っ張られている可能性も無視できない。

記憶違いだったらごめん。でも、大勢の意見や状況が混じってしまうと、本当はどうなのかますます分からなくなる気配もある。だからSNSだけを単純に責めるのは、少々短絡的かもしれない。まあ、それぞれ事情は複雑という話。

SNS体験は一律にネガティブではないという多様性の事実

SNSで他人と自分を比べる癖がある人だと、なんとなく気分が落ち込むことも多いみたい。でも、皆がそう感じているわけじゃないし、そもそもSNSで持ち物や暮らしぶりを競う人ばかりとも限らないんだよね。たまに「モラルパニック」って話題になることもあって、新しい技術が現れると、それまで普通だった社会の決まりごとが揺れることもある。携帯いじりながら誰かを無視する「ファビング」みたいな行動は、どこまで許されるのか曖昧だし、それについての記事や意見がネット上に溢れていた時期もあったっけ。読み書きの力は少しずつ下がっているような気もするんだけど、そのかわり映像とか声で表現したり、ストーリーを語る力がSNSで育まれているという話も聞く。すぐには答えが出ないけれど、何か新しいものが広まるたびに、「これって本当に良いの？」って戸惑う空気になる…まあ昔から繰り返されてきた流れなのかもしれないね。

新技術へのモラルパニックがデジタルスキルの成長を阻害する危険性

SNSを禁止することで、若い世代がデジタルスキルを身につける機会を失うかもしれない――そんな話がちらほら聞こえてくる。ACT党のシーモア代表も「単純で分かりやすいけど、多分間違っている」と語ったという。

多様な背景を持つ子たちにとって、SNSは思ったより重要な役割を果たしているようだ。例えば、小さな町で暮らしていて、自分の周囲には同じような価値観や生き方の人があまりいない場合、ネット上だけが居場所になることもあるとか。特に性的少数者の若者などでは、その傾向が何となく強い気もする。一部の移民の場合もそうで、離れて暮らす家族や故郷とのつながりを保つ手段としてSNSを使うケースは珍しくない、と言われている。

もちろん、地域社会にすんなり溶け込めている子には、それほど大きな影響は感じられないかもしれない。でも、それ以外の立場だと話は変わってくるかも。実際、都市部以外ではネット以外で自分らしさを出せる場所ってそう多くないようにも思える。こんなふうに考えると、一律に禁止という案には幾つか見落とされがちな側面もありそうだ。

まあ、それでも全員に当てはまる訳じゃなくて、人によって事情はいろいろ違うし…そこの判断は難しいところなのかな、と感じたりする。

地方のマイノリティ層にとってSNSが命綱になるケースがある

年齢確認の仕組みって、まだうまく説明されていない気がする。オーストラリアでも、そのあたりで手こずってるらしい。法律自体はもう決まっていて、年末には施行されるとか。でも、どうやって個人情報を余計に出さずに年齢をチェックするのか…そのへん曖昧なままなのだろうか。結局、ほとんど全員が何らかの方法で自分の年齢を証明しないといけなくなるみたい。

たしか、昔から十代前半の子だけじゃなく、大人も同じように巻き込まれる話が出ていたような気がする。そういえば、技術的にも問題点は多いと思われているし、それ以上に若い世代は新しいサービスやアプリなんかへの適応力が高かったりする。そのあたり、大人世代よりもネット慣れしている人も多く見える。

イノベーションという話になると、「若者ならでは」の発想やひらめきが時々話題になるけど、それが規制によって減る可能性についても議論されていることがある。ただし、それが実際どこまで影響するかは断言できない部分もあるし、人によって感じ方は違うだろう。

最近は、この種の規制案について「本当に意味あるのかな」と考える人も増えてきた印象。細かな運用面や不安材料も残ったままで、今後どうなるか予想しづらいところだと思う。

年齢確認技術の実現性とプライバシー保護のジレンマ

最近、若い人たちが「FINSTA」と呼ばれる偽アカウントをInstagramで作ることがあるらしい。偽名だったり、あまり知られてない感じで、実際には身近な数人しか見ていない投稿も多いみたいだ。まあ、こういうやり方って、周囲の期待とか監視みたいなものからちょっと距離を置けるから、気楽に使えるんじゃないかなと考えている人もいるようだ。ただ、この手の新しい工夫を頭ごなしに制限したりすると、本来なら若者が持つ柔軟な発想力やテクノロジーへの適応力みたいなものが弱まってしまう可能性も指摘されている。

ところで、「ネットから離れる」能力というのも最近は注目されてきたかもしれない。メディアリテラシー教育にしても、一時的にオフラインになる練習って取り入れられていたりするケースもちらほら聞く。四六時中SNSにつながっている生活だと、自分とネットとの付き合い方について深く考える機会はそんなに多くない気がする。でも、意図的にしばらく切断してみることで、自分なりのバランス感覚を探すきっかけになることも少なくないようだ。

もちろん、人によって感じ方や効果は異なるし、一概には言えない部分もある。それでも、ときどきSNSから距離を取ること――それ自体が今の時代ならではの大事なスキルになりつつある…そんな話もちょこちょこ耳にする。

全面禁止よりプラットフォーム改善こそが建設的な解決策ではないか

教室でのメディアを使わない授業、そういった取り組みがもしあれば、生徒たちに新しい習慣とか意識づけのきっかけになるんじゃないかと考える人もいるようです。ただ、ソーシャルメディアが社会や個人に対して悪影響を与えてきたことは、多くの人が感じているものの、それを一律に禁止するよりも、もっと違う方法がないか…なんて意見も目立ちますね。例えば、規制について話すとしたら、物理的な建物を安全に保つための工夫みたいな発想をデジタル空間にも持ち込めるんじゃないか、と考える専門家もちらほら。

海外では子どものデジタル権利について動いている団体なども見られますし、その中にはアルゴリズムとかゲーム化要素、あるいはSNS特有の仕掛けから子どもたちを守ろうという流れがゆるやかに広まっている気配です。全部を厳しく制限するというよりは、「もう少し使いやすい場所」に作り変えていく方向性ですね。もちろん完全な解決策とは言えませんが、実際には何年単位で少しずつ進展してきた部分もありそうです。