いきなり結論:MozBarはSEOの「健康診断」ツール。でも、それだけじゃダメ
えーと、まず最初に言っておきたいんですけど、MozBarってめちゃくちゃ便利なんですよ。Chromeの拡張機能で、ポチっと入れるだけで、見てるサイトの「強さ」みたいなものがパッとわかるようになる。 具体的には、DA(ドメインオーソリティ)とかPA(ページオーソリティ)っていう数字ですね。 これ、競合サイトがどれくらい強いのか、自分のサイトが今どのレベルにいるのか、それを知るための「健康診断」みたいなものだと僕は思ってます。
でも、ここが大事なポイントで、健康診断の数字だけ見て「あ、D判定だ…もうダメだ…」ってならないじゃないですか。じゃあどうやって改善しよう?って考えるはず。MozBarも同じで、数字はあくまで指標。 その数字をどう解釈して、どう次のアクションにつなげるかが一番重要なんです。だから、今日はその「使い方」と「考え方」を中心に話していこうかな、と。ツールを入れただけで満足しちゃうのが、一番もったいないので。
実際の使用例:数字がどう「物語る」かを見てみよう
じゃあ、具体的にどう使うのか。例えばあなたが「東京 カフェ おしゃれ」っていうキーワードで上位表示を狙ってるとします。で、実際にそのキーワードで検索してみる。すると、MozBarを入れてれば、検索結果の一覧に各サイトのPAとDAが表示されるわけです。
ここで見るべきは、単純な数字の高さだけじゃない。例えば、1位のサイトはDAが80もある巨大メディアだけど、記事自体のPAは20しかない、とか。逆に、5位のサイトはDAは30と低いけど、PAは45もあって、この記事単体ですごく評価されてる、みたいなことがわかる。 これって、つまり「サイト全体の力(DA)でゴリ押ししてるのか」、それとも「この記事自体の質(PA)で勝負してるのか」っていう戦い方の違いが見えてくるんですよね。
もし上位がDAの高いサイトばかりなら、初心者がいきなり同じ土俵で戦うのはキツいかもしれない。じゃあ、もう少しキーワードをずらして、「東京 カフェ おしゃれ 隠れ家」みたいに、もっとニッチなところを狙ってみようか、という戦略が立てられる。こういうふうに、数字から競合の戦略を読み解いて、自分の立ち回りを考えるのが、一番賢い使い方かなと。
じゃあ、どうやって使うの?インストールから基本操作まで
えーと、使い方はすごく簡単です。まず、Chromeウェブストアで「MozBar」って検索して、Chromeに追加するだけ。 ポチッと。で、インストールが終わると、ブラウザの右上に「M」っていうアイコンが出てくるはずです。 それで準備完了。
次に、Mozのアカウントを作る必要があります。これも無料で作れるんで、サクッと登録しちゃいましょう。 ログインしないと、DAとかPAの数字が見れないんで、ここは必須ですね。ログインして、さっきの「M」アイコンをクリックしてオンにすると、バーが画面上部(または下部)に表示されて、数字が見えるようになります。
基本的には、このバーをオンにした状態で普通にGoogle検索するだけ。 それだけで、検索結果にDA、PA、あとは被リンク数なんかが表示されます。 各ページのタイトルタグとか、h1タグが何になってるか、みたいな内部SEOの要素も「Page Analysis」っていう機能で見れるので、競合がどんな対策をしてるのか丸裸にできます。 最初はDAとPAの数字を気にするだけでも十分面白いですよ。
MozBarの無料版とPro版、何が違うの?
よく聞かれるのが、「無料版で十分?」って質問ですね。まあ、結論から言うと、ほとんどの人は無料版で十分です。 ただ、何が違うかを知っておくのは大事なので、ちょっとまとめてみました。
| 機能 | 無料版(Free) | 有料版(Moz Pro) |
|---|---|---|
| DA/PAの表示 | できますよ。これがメイン機能だしね。 | もちろん、できます。当たり前だけど。 |
| 被リンク数の確認 | 検索結果画面で簡易的な数は見れます。 | もっと詳しいデータが見れる。どのサイトから、何本とか。Link Explorerとの連携が強力。 |
| キーワード難易度 | 見れるけど、月間の回数制限が結構厳しい。すぐ上限きちゃう。 | 回数制限が大幅に緩和される。本格的にキーワード調査するならこっち。 |
| ページ内要素の分析 | 基本的なことはできます。タイトルタグとかh1とか。 | ページ最適化スコアとか、もっと具体的な改善提案までしてくれる。 |
| スパムスコア | 自分のサイトは見れるかな。でも競合のは… | 競合サイトのスパムスコアも詳しくチェックできる。変なリンクをもらってないかとか。 |
| Brand Authority™ | 見れません。これは新しい指標だから。 | Mozの新しい指標「ブランドオーソリティ」が見れる。ブランドの強さを測るっていう面白い試み。 |
まあ、こんな感じです。個人ブログとか、ちょっと競合を覗いてみたい、っていうレベルなら無料版で全く問題ない。 企業として本格的にSEOに取り組んでて、キーワード調査から改善提案までガッツリやりたいなら、Pro版を検討する価値はあるかな、っていう温度感ですね。
海外の公式見解と日本の使い方、ちょっと違うかも?
ここで一つ、面白い視点を。Mozはアメリカの会社なので、彼らの公式ブログとか見てると、DAの思想みたいなものが語られてるんです。 彼らが言うには、「DAはGoogleのランキング要因ではないし、絶対的なスコアでもない。あくまで競合と比較するための相対的な指標だ」って、結構はっきり言ってるんですよ。
つまり、自分のサイトのDAが30だからダメとか、50だから良いとか、そういう話じゃないと。大事なのは、狙ってるキーワードで上位にいる競合のDAが平均40くらいなら、自分のサイトもその辺りを目指さないと戦いにくいよね、っていう「比較」に使うのが本質だと。
でも、日本のいろんな解説サイトを見てると、たまに「DA30を目指しましょう!」みたいな、絶対的な目標値として語られることがある気がします。 もちろん目安として分かりやすいのはわかるんですが、本家Mozの考え方とは少しニュアンスが違うかもしれない、っていうのは知っておくと面白いかもしれません。DAはあくまで「ものさし」であって、それ自体がゴールじゃない、ってことですね。
このツールの限界はどこ?頼りすぎの落とし穴
便利なんですけど、もちろん限界もあります。一番の注意点は、さっきも言ったけど、これらの数字は全部Mozが独自に計算した指標だということ。 Googleが直接提供してるデータじゃないんです。 だから、DAが高いからって必ずしも検索順位が上になるわけでもないし、その逆も然り。 あくまで相関関係があるかもね、くらいに捉えておくのが健全です。
あと、データの更新にはタイムラグがあります。昨日めちゃくちゃ良いリンクを貰ったからって、今日のDAがすぐに上がるわけじゃない。だから、日々の細かい変動に一喜一憂しすぎないこと。長い目で見るのが大事です。
それから、MozBarをオンにしてると、ブラウザの動作がちょっと重くなることがあります。 メモリを結構食うみたいなので、使わない時はオフにしておくのがおすすめです。 僕も分析するときだけオンにして、普段はオフにしてますね。
FAQの代わりに:初心者が一番まちがえる3つのこと
よくある質問っていうより、僕が思う「ここ、勘違いしやすいよな」ってポイントを3つほど。
1. **「DAを上げること」が目的になっちゃう**: これ、一番やっちゃいけないやつ。DAはあくまで結果。良質なコンテンツを作って、自然にリンクが集まって、結果としてDAが上がるのが正しい順番。DAを上げるために低品質なリンクを買い集めるなんてのは本末転倒です。
2. **PAとDAの関係を誤解する**: 「DAが高いサイトの記事だから、PAも高いはず」と思いがちだけど、そうでもない。 さっきの例みたいに、巨大サイトの作ったばかりの記事は、DAは高くてもPAは1、なんてこともザラにあります。ページ単体の力とサイト全体の力は別物として考えないと、競合の強さを見誤ります。
3. **数字がすべてだと信じ込む**: MozBarの数字は便利だけど、それがSEOのすべてじゃない。結局、一番大事なのは読者の検索意図にちゃんと応えられてるか、コンテンツは分かりやすいか、っていう、もっと根本的な部分。数字はあくまで参考程度にして、自分の頭で考えることをやめちゃダメですね。
で、結局MozBarは使うべき?
結論としては、「SEOをちょっとでも気にするなら、絶対に入れておくべき」です。 無料でここまで競合の状況が可視化できるツールって、なかなかないですから。 自分のサイトが大海原のどこらへんにいるのかを知るための、最初のコンパスとしては最高です。
ただ、そのコンパスが指す方向だけを盲信して突っ走るのは危ない。ちゃんと海図(検索意図の理解)を広げて、周りの船(競合)の動きも見て、自分の船(コンテンツ)のエンジンをしっかり整備する。そういう、総合的な視点を持つことが大事なんじゃないかな、と思います。
皆さんは、MozBar以外にどんな無料SEOツールを使ってますか? 「こっちの方が便利だよ!」みたいなのがあったら、ぜひコメントで教えてください。僕も色々試してみたいので。
