えーっと、今日はCVRの話でしたっけ。そう、コンバージョン率。よく聞く言葉ですよね、マーケティングやってると。でも、なんかこう…みんな数字だけ見て一喜一憂しすぎかな、って思う時があるんですよね。正直。
まず、CVRって要するに何?
CVR、コンバージョンレート。日本語だと…顧客転換率とか、成約率とか言いますね。 要は、サイトに来てくれた人のうち、どれだけの人が「こっちが望む行動」…まあ、商品購入とか、資料請求とか…をしてくれたかの割合、です。 計算は簡単で、コンバージョン数を、サイトに来た人の数…セッション数とかで割るだけ。 シンプルですよね。1000人来て10人買ってくれたら、CVRは1%ってことです。
計算方法は一つじゃない。ここ、意外と大事
で、ちょっと面倒なのが、この「サイトに来た人の数」を何で見るか、って話。えーっと、セッション数で割るのか、それともユニークユーザー数で割るのか。 Google Analyticsとか見てても、なんか「セッションのコンバージョン率」と「ユーザーのコンバージョン率」って両方あったりするし。
まあ、どっちを使うかは、ビジネスによるんですよね。 例えば、ECサイトみたいに、一人の人が何回も来て、そのたびに買ってくれる可能性があるなら、訪問回数ベースの「セッション数」で見るのが自然かなと。 逆に、BtoBの資料請求とか、普通は一人一回じゃないですか。そういうのは、実人数に近い「ユニークユーザー数」で見た方が、実態に近い数字になると思います。 どっちが正解ってわけじゃなくて、何を測りたいか、で使い分ける感じですね。
「平均CVRは2%」の罠
よく、「一般的なCVRの平均は2%くらい」みたいな話を聞くんですけど、正直、この数字はあんまり意味がないと思ってます。 なんでかって言うと、業界とか、売ってるものの値段とかで、全然変わってくるから。
例えば、アメリカのECサイトのデータとか見ると、面白いですよ。Speed Commerceっていう会社の2025年のレポートだと、パーソナルケア商品…化粧品とかですかね、そういうのはCVRが6.8%もあるのに、家具とか家の装飾品は1.4%しかない。 全然違いますよね。やっぱり、単価が高くてじっくり考えるものは、CVRは低くなる傾向がある。逆に、消耗品とか買いやすいものは高くなる。
これ、日本のデータ見ても同じような感じです。外食とかデリバリーはCVRが高いけど、不動産は低い、みたいな。 だから、自社のCVRが良いのか悪いのか判断するときは、こういう業界の平均値みたいなものを参考にしないと、見誤るかなと。 ただ闇雲に「平均2%を目指せ!」って言っても、不動産屋さんが2%達成するのは、めちゃくちゃ大変なわけです。
じゃあ、どうやってCVRを改善するの?
じゃあ、どうやって上げるのって話ですけど…。まあ、これも色々あります。 よく言われるのは、LPO(ランディングページ最適化)とか、EFO(入力フォーム最適化)とかですね。 要は、ユーザーがサイトに来てから、ゴールするまでの道のりを、いかにスムーズにしてあげるか、ってことです。
例えば、こんな経験ないですかね。広告見て「お、良さそう」と思ってクリックしたら、全然関係ないページに飛ばされたり…これはもう論外ですけど。 あとは、申し込みフォームがめちゃくちゃ入力しにくくて、途中で「もういいや!」ってなっちゃうとか。そういう、ユーザーが離脱しちゃう原因を一つ一つ潰していくのが、地道ですけど一番効きます。
あと、意外と見落としがちなのが、ターゲット設定。 そもそも、その商品に興味ない人をいくら集めてきても、買ってくれるわけないじゃないですか。 だから、広告のターゲティングが甘くて、関係ない人ばっかりサイトに連れてきちゃってると、アクセス数は多いのにCVRは低い…みたいな悲しいことになります。
| ビジネスモデル | CVRの考え方(私の個人的な感覚です) | よくある課題 |
|---|---|---|
| B2C ECサイト(低単価) | セッションベースで見るのが良いかも。リピート購入も大事だから。「衝動買い」をいかに作るか。CVRは比較的高めを目指したいところ。 | カートに入れたけど買ってくれない(カゴ落ち)。決済方法が少ないとか…意外とそういうところで離脱してる。 |
| B2B SaaS | ユーザーベースで。無料トライアルやデモ申し込みがCV。決裁に時間がかかるから、CVまでの「リード育成」の視点も必要。 | サービスの良さが伝わる前に離脱される。「導入事例」とか「料金体系」のページが見つけにくいとダメ。 |
| 高単価商材(不動産・車など) | 「いきなり購入」はあり得ない。なので、「問い合わせ」や「来店予約」がCVになる。CVRの数値自体は低くなるのが当たり前。 | 信頼感がないとそもそも問い合わせてくれない。「お客様の声」とか、第三者からの評価とか、安心材料をちゃんと見せられてるか。 |
数字だけを追いかけることの危うさ
最後にこれだけ言いたいんですけど、CVRっていうのは、あくまで一つの指標でしかないんですよね。 例えば、CVRを上げるためだけに、めちゃくちゃな割引をしたらどうなるか。確かに、CVRは上がるかもしれないです。でも、利益は出ないかもしれない。それって、ビジネスとしてどうなの?って話です。
だから、CVRだけじゃなくて、CPA…顧客一人獲得するのにいくらかかったか、とか、LTV…一人の顧客が生涯でどれだけお金を使ってくれるか、とか。そういう他の指標と合わせて見ないと、本当にその施策が良かったのかは判断できないんです。この辺のバランス感覚が、一番難しいし、大事なところかなって、個人的には思います。
結局、Webサイトを改善するっていうのは、ユーザーにとって使いやすくて、分かりやすいサイトにしていくってこと。 そうすれば、結果としてCVRも上がってくるはずなので。数字はあくまで結果。その向こうにいるユーザーのことをちゃんと考えるのが、一番の近道なんじゃないかな…なんて思いますね。
