altテキスト、正直ちょっと面倒だと思ってない?
うん、わかる。僕も昔はそうだった。画像アップロードして、代替テキストの欄が出てきて…「ああ、またこれか」って。正直、キーワードを適当に入れておけばいいんでしょ?くらいにしか考えてなかった時期もある。でも、それってすごくもったいないことだったんだよね。
あるとき、自分が作ったページの表示が崩れて、画像が全部表示されないことがあったんだ。その時、代替テキストが「犬」「猫」みたいになってて…もう何が何だかわからなかった。その時、初めて「あ、これはユーザーのためにあるんだ」って、本当に理解した気がする。SEOのため、っていうのは二の次なんだなって。今日はそのあたりの、ちょっとした気づきをメモしておこうと思う。
先に結論:人間がわかるように書けば、Googleもわかる
いろいろ小難しいルールはあるけど、突き詰めるとこれに尽きると思う。スクリーンリーダーを使っている人や、通信環境が悪くて画像が見られない人に、「ここに何があるか」を伝えるためのもの。 親切なメモ書きを残すような感覚。それが結果的に、検索エンジンが画像の内容を理解する手助けにもなる、ってことなんだよね。
じゃあ、具体的にどう書くのが「親切」なの?
基本は「具体的」で「簡潔」に。 これが意外と難しい。例えば、よくある失敗がこれ。
| 画像の状況 | 悪い例 | 良い例 | なんで?(心の声) |
|---|---|---|---|
| 公園でボールで遊ぶ犬の写真 | 犬、ペット、公園、ボール | 公園の芝生の上で赤いボールを追いかけるゴールデンレトリバー | 悪い例はただの単語の羅列。これじゃ状況が全然わからないよね。キーワードの詰め込みすぎは逆効果になることもあるし。 |
| ウェブサイトのロゴ画像(リンク付き) | ロゴ画像 | [会社名] ホームページへ | 「ロゴ」って言われても…。それがどこのロゴで、クリックしたらどこへ行くのかが重要。リンクになってる画像は、リンク先の機能を示すのが親切。 |
| 線のイラスト(装飾目的) | 青い線 | alt="" |
これ、結構大事。意味のない装飾画像に説明は不要。 スクリーンリーダーが「青い線」とか読み上げたら、逆に混乱させちゃうからね。空っぽにするのが正解。 |
大事なのは「文脈」を意識すること
同じ画像でも、どのページに置くかで最適なaltテキストは変わってくる。さっきの犬の画像だって、もし「犬種ごとの特徴」を解説する記事の中にあるなら、「ボールを追いかけるゴールデンレトリバー。活発な性格がよく表れている」みたいに、記事の内容に寄せた説明になるかもしれない。
つまり、その画像が「記事の中でどんな役割を果たしているか」を考えるのがスタート地点。ただの説明じゃなくて、文脈に沿った補足情報を提供する感じかな。
装飾画像の `alt=""` はサボりじゃない、優しさ
さっきも少し触れたけど、背景の模様とか、デザイン上の区切り線とか、意味を持たない画像に `alt` を設定するのは逆効果。 WCAG(ウェブ・コンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン)という世界的な基準でも、装飾的な画像は `alt` 属性を空にすることが推奨されているんだ。
これは、スクリーンリーダーの利用者が、余計な情報に邪魔されずに、大事なコンテンツに集中できるようにするため。 「ここに何かあるけど、これは読み飛ばしていいですよ」という、作り手側からのサインなんだよね。だから、 `alt=""` は決して手抜きなんかじゃない。
海外と日本のガイドライン、ちょっと違う?
この辺り、Googleの公式ガイドラインと、日本のアクセシビリティ関連の資料を見比べてみると面白い。Googleの「画像SEOベストプラクティス」では、主に「検索エンジンにいかに内容を伝えるか」という視点が強い。 ファイル名やサイトマップの重要性にも触れられていて、あくまでSEOの一環として語られている感じ。
一方で、W3Cや日本のアクセシビリティ団体の文書を見ると、より「多様なユーザー体験」に焦点が当てられている。 例えば、W3Cのチュートリアルでは、画像を目的に応じて7つのカテゴリに分類していて、その機能や文脈に応じた書き方をすごく丁寧に解説している。 SEOの観点ももちろん大事だけど、この「誰に、何を伝えたいのか」という原点に立ち返る視点は、日本の制作現場でももっと意識されていいのかもしれないな、と思う。
AIによる自動生成は使える?
最近は、画像をアップロードするとAIが自動でaltテキストを生成してくれるツールもあるよね。 正直、めちゃくちゃ便利。でも、100%頼るのはまだ早いかな、というのが個人的な感想。
AIは「画像に何が写っているか」を客観的に説明するのは得意。でも、さっき話した「文脈」を理解するのはまだ苦手。 例えば、企業の理念を象徴する抽象的な写真に、AIは「様々な色のペンキが混ざり合っている」みたいな、見たままの説明しか付けられないかもしれない。そこには「多様性と調和を表現」みたいな、人間が込めた意図があるのに。
それに、AIは時々「ハルシネーション」と呼ばれる、もっともらしい嘘をつくこともあるから、結局は人間の最終チェックが欠かせない。 下書きとして使って、そこから文脈に合わせて修正する、くらいの付き合い方が今はちょうどいいのかも。
まとめ、というか今日のメモ
altテキストは、技術的なSEO要件というより、コミュニケーションの一部なんだな、と最近は思う。画面の向こう側にいる、まだ見ぬ誰かへの「ちょっとした説明書き」。そう考えると、面倒な作業じゃなくて、少しだけクリエイティブな作業に思えてこない?
もちろん、キーワードを意識することも大事だけど、それは「相手に伝わりやすい言葉を選ぶ」という配慮の結果であって、目的じゃない。まずは、人間に対して親切であること。それが、巡り巡って検索エンジンにも好かれる一番の近道なんだと思う。
【あなたの意見を聞かせてください】
下の画像に、あなたならどんなaltテキストを付けますか?この記事の文脈を考えた上で、ぜひコメント欄であなたの考えた「最高のaltテキスト」とその理由を教えてください。
(ここに夕暮れの海辺でPC作業をする人の画像を挿入する想定)
